【事案】

 青信号で横断歩道を歩行中、右折してきた車に後ろから衝突され、腰部挫傷、骨盤部挫傷、両手挫傷などの怪我を負った事故。

【問題点】

 ご依頼を受けたときには既に事前認定で後遺障害申請をされて非該当という結果が出ており、異議申立して認定される可能性があるかどうかのご相談。ご相談時には、症状固定後の通院も含めると8件以上の病院や接骨院に通院をされており、症状残存にかなり苦しんでおられた。
 そのため、勤めていた仕事も辞めざるを得ない状況で、病院に通うしかない辛い日々を送っていた。
 お話をお聞きした状況から考えると詐病とは考え難く、何とか等級を獲得できないかとの思いから受任。
 受任後、症状の一貫性と症状固定後の通院を軸に異議申立するも、再び非該当。

【立証ポイント】

 このまま引き下がる事は出来ない!
 交通事故に理解のある病院を紹介し、再度、精査検査をしてもらう。今まで撮影したことのない角度で尾骨のレントゲン撮影をしてもらったところ、尾骨が変形していることが分かり、事故当初骨折していた可能性があったことが判明。それらの事を診断書にまとめてもらい、紛争処理機構に申請。
 尾骨の骨折自体での認定ではないが、腰部の疼痛に関して、将来においても回復が困難と見込まれる症状であることを医学的には否定できないとして、14級9号が認められた。
 長い戦いだったが、最後にこちらの主張が認められホッとした案件だった。