TFCC損傷

TFCC損傷とは、三角線維軟骨複合体損傷の事です。
三角線維軟骨複合体は、橈骨・尺骨・手根骨の間の部分にある三角線維軟骨とその周囲一帯の靭帯の複合体から出来ており、手関節のクッションの役割を果たしています。
これにより手首の円滑な運動が可能になります。

c_g_j_42

交通事故では、転倒して手をついたり、車やオートバイ・自転車のハンドルを握ったまま衝突することにより、手首に強い衝撃が加わることで損傷します。

症状としては、小指側に手首を曲げるときの痛みや手首を曲げた時のクリック音です。
また、握力の低下も顕著に表れます。

TFCCは軟骨ですので、単純レントゲン撮影では確認できません。
手首が痛いと訴えてもレントゲンを撮り骨折がないと、手首の捻挫や打撲との診断がなされ、あまりにも症状が続くため、数か月後に詳しく検査してやっと見つかるということが頻繁にあります。

ですから、上記のような症状がある方は、MRI撮影や関節造影検査、関節鏡による検査を行う必要があります。

tfcc1-300x221

軽度のTFCC損傷であれば、ギブスで3~4週間固定して炎症を抑える保存療法がとられますが、症状が重ければ、関節鏡による靭帯や三角線維軟骨の縫合・再腱や滑膜切除術が適用されます。

後遺障害としては、手関節の可動域制限として、2分の1以上の制限が残れば10級10号、4分の3以上の制限が残れば12級6号が認定される可能性があります。
また、疼痛が残ったとして14級9号が認定される可能性もあります。

交通事故無料相談受付中!